理容 / 山根 芳雄

平成5年度認定

昭和10年生 / 神戸市北区在住
勤務先:ヘアーサロンやまね

全国理容競技大会に2度にわたって入賞した実績から全国理容連合会で中央講師をつとめた。多彩なテクニックに定評がある。

受賞歴

文字通り頭を使って優れた技術を


昔は男性の髪型はロング、ミディアム、ハーフロングなど分類が簡単だったが、昨今は多種多様となり、それだけに創作的テクニックが必要となっている。「いつの時にも基礎が大事なんですよ。ハサミとクシでいかにスタイルを作り出すかという感性の問題ですね。」全国理容連合会の教育担当らしい自信に満ちた言葉。技術と経営を勉強するグループで中心的役割を果たし、毎年一回行われている全国の競技会に出場する選手の指導にも当たっている。自らがこの全国理容競技会に2度にわたる入賞歴の持ち主で、現在は兵庫県理容組合教育部長の立場だが、「順送りですよ。一生懸命励んでいる若い者に独立の機会を作ってやるのも私たちの役目」と暖かい思いやり。
顧客の要望に応じてどんなヘアスタイルも実現するすご腕理容師の原点は、昭和25年に出身地鳥取県から神戸に奉公に来たこと。「神戸が第二のふるさととなりました。」


昭和39年に独立、板宿に店を構えたが、都市計画により、現在地に移って12年目。「北区ばかりか、姫路や西宮からもわざわざ通い続けるお客がいて、うれしいですよ。信頼に応えてハッスルします。」
休日には近くの山に出かけ、拾ったケヤキや桜、ツゲなどを材料に彫刻するのが唯一の楽しみ。鯛、野鳥・・・プロはだしの作品がさりげなく店を飾る。手先の器用な山根さんにとって、理容はまさに天性の職業だろう。