ビルメンテナンス / 井上 智晴

平成11年認定

昭和34年生 / 神戸市北区在住

・ 近年、高層化・密閉化が進み、ビルメンテナンス技術の一層の高度化が求められている業界において、床材や洗剤についての研究を重ね、豊富な知識を基にビルの環境衛生に従事している。
・ 所属する(社)兵庫ビルメンテナンス協会の青年部会々長として業界の若手をとりまとめ、後継者育成等に積極的に取り組んできたが、平成11年4月から協会理事として各種講習会等の企画などに活躍している。

受賞歴

管理社会に残る人間的仕事


ビルメンテナンスは都市化が進むにつれ必要性の高まる仕事である。 井上さんは業界の初代青年部会々長として、次代を担う業界の若手をとりまとめ、後継者育成等に積極的に取り組んできた。 清掃はもちろん、設備の点検修理から警備に至るまで、ビルの総合管理に手腕を発揮する時代がやって来た。 「コンピュータ化が進む機械に対する知識と技術が不可欠で、設備技能士制度が出来たのも時代の流れだと思います。」 港湾関係から公共施設まで、自らあえて第一線を経験。 業界のレベルアップをはかるための理論と実技両面の説得力豊かな指導が高く評価されている。 「ポイントは“快適”と“安心”――いかにビルを利用する人たちに喜こんでもらうかだけなんです。」
井上流講習会のコンセプトは明解でわかりやすいのが特色だ。 そのためには、各方面から専門家を招いて積極的に知識を吸収することもしばしば。  


近年、技術のいっそうの高度化が求められている業界にあって幅広い知識の吸収と技術の練磨がビルを利用する人たちに役立ち、ひいては業界がさらに世間に認められる一つの鍵となる。「体を張っての作業が多いだけに、やり甲斐を実感してもらえたらと、あれこれ工夫して講習会などを進めています。」
後進から寄せられる信頼も大きいが、それ以上に受注先から得る信用が大切と、自ら模範を示す。 「フルオートメーション管理が進む社会で、最後に残された人間らしい仕事だと自負しています。」 近代ビルの蔭で快適と安心を生む誇りがにじみ出た言葉だ。